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2021.10.15

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【ホテルブエナビスタ10人のシェフによる“情熱とこだわり”の料理教室】第6回 「ご家庭で簡単本格 土瓶蒸し」

 
   

いつもホテルブエナビスタのスタッフブログをご覧いただきありがとうございます。
 
鈴虫の音色が美しい錦秋の今日この頃、去る10月13日に料亭 深志楼にて第6回「ホテルブエナビスタ10人のシェフによる“情熱とこだわり”の料理教室」が開催されまました。
テーマは【和食】遠藤料理長による「ご家庭で簡単本格 土瓶蒸し」。
 

お足元の悪い中ではありましたがそぼ降る秋雨も直前でやみ、今回もたくさんの方にご参加者いただき予定通り​イベントを開催することができました。
 

少し緊張した様子での自己紹介から始まった遠藤料理長の料理教室。
早速遠藤料理長が皆さんに質問します。

「日本料理のお品書きでは野菜の名前を漢字で表記します。
その漢字がなるほど!と言うものもあれば、
ちょっと無理矢理かもしれない…と思うものまで。
例えばトマトは漢字で何と書くかご存知ですか?」

「えぇ…?」
と言う声が会場のあちこちから聞こえてきます。

「トマトは赤いので、赤という字が使われるのは何となくお分かりかと思いますが、形が茄子に似ていることから「赤茄子」(あかなす)と書きます。ちなみに「赤茄子」以外にも、「蕃茄(ばんか)」「珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)」など複数の別名を持ちます。今後日本料理のお品書きをご覧になって「赤茄子」と書いてあったらトマトだな、と皆さんは思ってください…」

会場内が一気に和やかな雰囲気に包まれます。

「ちなみに、オクラはなんと…?
その断面を想像してみるとなんとなくレンコンに似ていることから陸蓮根(りくれんこん)と書きます。
無理がある…と思われる方もおそらくいらっしゃると思います。」

会場の皆さんが笑顔になったタイミングで、
体験メニューとなるお題「一番出汁(鰹だし)を使った土瓶蒸し」の実演が始まります。

「昆布についている白い粉はうまみ成分です。
できるだけ白い粉は拭き取らず汚れだけ取るイメージで優しく拭き取って下さい。」

実演の様子を見ながらメモも取りつつ説明に聞き入る参加者の皆様。

「おだしを取るときには必ずお水に昆布を入れてから火にかけるように。
水からじっくり温めるのがポイントです!
蓋をしたりお湯の中に昆布を入れることもしないでください。
また沸く直前に昆布を取り出すのも大切です、
沸騰させてしまうと昆布のえぐみが出ますので、
沸騰する直前に火を止めて昆布を取り出してください。」

説明とともに会場内に出汁のいい香りが漂いはじめます。
お水から沸かすためにしばらく待っている間、
お野菜を漢字で何と書くのかの話が再び…

「先ほどトマトは「赤茄子」とお伝えしましたが、
ご家庭でもよく使われるミニトマトは何だと思いますか?
小さいをどのように表現すると思われますか?」

皆さんから様々な答えが返ってきます。

「小?」「粒?」「実はそのままでミニ?」

「様々なお答えをいただきありがとうございます。答えは「姫赤茄子」です。」

「えーかわいい。」「考えた人、すごいですね。」
など様々な反応が飛び交います。

出汁が引けたら、土瓶蒸しの説明が始まります。

「土瓶蒸しは専用の器や蒸し器があるお店でだけ楽しめるものと思いがちですが、
実はご家庭にあるお茶碗でもよくて、しかもお好きな具材を入れて楽しんでいただけます。
ただ、せっかくの出汁を生臭くしないためのいくつかのポイントがあります。」

遠藤料理長は材料の説明をしながらも、手早く調理を進めます。

「今回は海老と鶏を入れますが、そのままダシに入れると生臭さが立ってしまいますので、
お湯の中にいちどくぐらせ氷水にさらしてください。
できれば出汁は冷めた状態のものをおすすめします。
というのも火の入り方が変わってくるからです。」

ご家庭に蒸し器がない場合、実は身近にある調理器具を代用すれば簡単に蒸し器の代わりになるのですが、気になる方はぜひ次回の料理教室にご参加いただきご質問いただければと思います。

参加された皆さまが実際に出汁を引いていきます。
まずはお水の中に昆布を入れ、沸く直前に昆布を取り出したら、火を止めて鰹節を入れていきます。

「鰹節を入れていきますが、大切な事は決して混ぜないこと。混ぜたり絞ったりすると、鰹節からえぐみ成分が出てしまいます。鰹節が少しずつ沈んでいくのを待ちます。」

参加された皆さまは実際ご自身のお鍋に入れた鰹節をご覧になりながら「えー、鰹節に触りたくなっちゃいます。」との声が上がり、他の方も笑顔で答えます。

「おいしい出汁を取るためだと思って、ぐっと我慢してください。」と遠藤料理長も笑顔で答えます。

「先ほどもお伝えした通り皆さんが1番おいしいと思う味付けにしていただくのですが、香り・色を大切にするお吸い物は色をつけたくありませんので、基本は塩で味をととのえてください。醤油は香り程度で大丈夫です。」

皆さんがご自身で引いた出汁を濾し、好みに合わせて味を整えた出汁を土瓶蒸しの中に注いでいきます。

料理教室ではご参加いただいた皆様がレッスンの中で挑戦したお料理を含むミニ会席をお楽しみいただきます。
 
本日のメニュー
・土瓶蒸し
海老 銀杏 鶏 松茸
三つ葉 酢橘
・小鉢   
菊菜のお浸し
人参カステラ
松茸煮凝り
・揚物
秋刀魚変わり揚げ
おかき揚げ
梅紫蘇天麩羅
獅子唐 檸檬 天出汁 抹茶塩
・食事
茸の炊き込み御飯
信州味噌仕立て
・香の物
水菓子    南瓜プリン

楽しく穏やかな雰囲気で終始した遠藤料理長の料理教室。

参加されたお客様から
「今までは顆粒のだしを使っていたけれど、これからは真面目に出汁をとってみようと思いました。」
「今までお品書きは何となく見ていたのですが、これからはこの漢字はどんな野菜なのかなと想像しながら見てみたいと思うようになりました。」
「出汁を取り終わった昆布の使い方がとても参考になりました。」
「日本料理の繊細さと美味しさの秘密を少し垣間見れたような気がします。」

…など、たくさんの嬉しいコメントをいただきました。

5月から全10回開催予定の「ホテルブエナビスタ10人のシェフによる“情熱とこだわり”の料理教室」はご家庭でも揃えやすい食材で、今日から活かせるプロのちょっとした工夫やポイントが満載です。
 
第7回は11月10日(水)【和食】金井料理長による「美しい盛り付けと器の愉しみ方」を開催予定です。
 
また「身近な食材をお手軽に!男の料理教室」
第2回【中国料理】上野料理長 2021年11月17日(水) も開催予定です。
 
まだ参加申込み受付中ですので、ご興味のある方はぜひお申し込みいただけましたら幸いです。
 
​ご予約・お問合せ(宴会予約直通)
0263-37-0888(宴会予約直通 10:00~19:00)まで

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