2025.02.16
スタッフブログ
春節に響く和の心 〜シェフエクスチェンジプログラム in シンガポール〜
この企画はアルピコホテルズがホテルグランドパシフィックシンガポールと包括連携協定を締結したことで実現しました
いつもホテルブエナビスタのスタッフブログをご覧いただきありがとうございます。
前回この「シェフエクスチェンジプログラム」の一環として、ホテルグランドパシフィックシンガポールの総料理長 ヴィンセント氏が来日し、ラ・カフェテラサのライブキッチンに登場してくださいました。
そしてこのたび、アルピコホテルズ統轄総料理長 兼 ホテルブエナビスタ総料理長の原田(以下 原田)が、シンガポールの春節(旧正月)に合わせて現地を訪れました。
春節の華やぎに包まれた館内で、原田は日本料理の魅力を伝える特別なひとときをお届けしました。
ホテルグランドパシフィック シンガポール総料理長Mr.ヴィンセント来日のスタッフブログはこちら
- 左:アルピコホテルズ統轄総料理長兼ホテルブエナビスタ総料理長 原田 右:ホテルグランドパシフィック シンガポール ヴィンセント総料理長
- ホテルグランドパシフィックシンガポールの厨房にある冷凍庫で翌日から開催されるライブパフォーマンスで使用する食材を選びます
- 翌日から提供する豚の角煮を事前に下準備 この後6時間煮込みます
日本ではあまり馴染みはありませんが、春節はシンガポールをはじめとする中華圏の人々にとって一年で最も大切な祝祭のひとつです。
家族や大切な人々が集い新たな年の幸福を願うこの特別な時に、心を込めた日本料理をシンガポールを訪れている多くのお客様にお届けできたことは、私たちにとっても大変意義深いものでした。
今回原田が現地で食材を調達し、提供した日本料理三品はこちら。
・ 天婦羅 – ひとつひとつ丁寧に揚げた海老や季節の野菜。衣をつけてあげる食文化は日本独特のため、サクサクと軽やかな衣に包まれた食材の旨味が大変喜ばれました。
・温蕎麦(年越しそば) – かつおと昆布で取った出汁のいい香りにレストランが包まれました。日本の年越しには欠かせないこの一杯を、春節を祝う席に添えました。
・ 豚の角煮 – 時間をかけて煮込んだ豚肉は箸を入れるとほろりと崩れるほど柔らかく、現地にも似たような調理法の豚肉料理はありますが、醤油で味付けしたためまろやかな甘みがとても好評でした。
目の前で調理を行うライブパフォーマンスでは、立ち上る湯気や、漂う香りが五感をくすぐり、多くのお客様が興味深く足を止めてくださいました
この「シェフエクスチェンジプログラム」による交流の様子を取材しようと、原田が帰国後地元新聞各紙による合同取材が先日実施されました。
原田は、海外で日本料理を振る舞う喜び、そして食を通じた文化交流の大切さについて語りました。
「今回は私にとって初めてのシンガポールでしたので、出発前は正直言語の壁が一番不安でした。しかしひとたび厨房に入れば自分も相手も料理人で、料理を通じてコミュニケーションがとれました。多少使用する機材や器具は日本とは違うものもありましたが、代用すればいいだけのことですのでこれも全く問題はありませんでした。
現地でアシスタントに付いてくれたスタッフに天婦羅のあげ方のコツを聞かれたので衣と油の温度差が大切だと伝えたり、今回はかつおと昆布で出汁をとったのですが、その香りがとても良いと何人かの調理スタッフ言われました。
シンガポールのお客様はとにかく海老が大好きなことには驚きました。」と原田。
取材を終えた記者の方々も「現地のスタッフが日本料理に興味を持ってくれるといいですね。」「蕎麦の出汁の香りの良さが素晴らしいとのコメントは、日本人として嬉しいですね。」と、それぞれに感じた印象を言葉にしていました。
現地での様子を語る原田
「シェフエクスチェンジプログラム」は、単なる料理の交換だけではなく、日本とシンガポール、それぞれの食文化に息づく技と心を分かち合いながら、互いの交流を深める架け橋となったのではないでしょうか。
これからも、アルピコホテルズは世界へ向け、食をはじめとする様々な文化を通じて感動を提供する挑戦を続けてまいります。
春节快乐!(春節おめでとうございます!)